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2019.11.7 井上尚弥、5階級王者ドネアに判定勝ち!バンタム級世界最強を証明/WBSS

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 ワールド・ボクシング・スーパーシリーズWBSSバンタム級決勝(7日、さいたまスーパーアリーナWBA、IBF世界王者の井上尚弥(26)=大橋=がWBA世界スーパー王者ノニト・ドネア(36)=フィリピン=に3-0で判定勝ち。キャリア20年の5階級王者を倒し、ムハマド・アリ・トロフィーを手にした。

 “黄金のバンタム”で世界最強を証明した。ファイティング原田長谷川穂積山中慎介など、伝説の王者たちが名を刻んだ中量級で、怪物が頂点に君臨した。

 自身の試合前、WBC暫定王者の拓真(23)が正規王者のノルディーヌ・ウバーリ(33)=フランス=に0-3で判定負け。大一番を前に動揺が広がる中、尚弥だけは冷静だった。右ストレート、左ボディーの破壊力は抜群。2回にドネアの有効打で右目上をカットし出血し、8回には再び流血し追い込まれる場面もあったが、11回に左ボディーでダウンを奪うと、最終12回にラッシュをかけた。

 初戦の準々決勝で1回KO、準決勝では2回TKOと順調に勝ち上がってきた。プロ転向前から憧れ、2014年末の試合前には直接指導も受けたドネアは、強烈な左フックを武器とし異名は「フィリピンの閃光」。これまでプロ45戦40勝(26KO)5敗の戦績を誇った百戦錬磨のベテランとの激闘を制し、2万人が埋めたスタンドの期待に応えた。

 3日に本格的な練習を終え、試合4日前の時点で減量をクリア。通常なら試合前日に行う計量に合わせて体重を落としていき、減量に苦しみ10グラムのためパンツを脱いで体重計に乗る選手もいる。しかし、尚弥は“自己最速”ともいえる速さで臨戦態勢に入っていた。

 新たな目標へ向けて負けられない一戦だった。プロボクシング6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(40)=フィリピン。現時点で3階級制覇の尚弥はスーパーバンタム級フェザー級とさらに複数階級制覇を狙うほか、米ラスベガスでのメイン出場などアジア発のスターとして米国に進出していく青写真を描く。

 蝶のように舞い、蜂のように刺す伝説のヘビー級王者、アリの名を冠した金色のトロフィーを腕に抱いた。世界一のパウンド・フォー・パウンドへ、最強の拳を磨き続ける。

ボクシング】ドネア、アリトロフィーを井上尚弥に一晩借りる「息子たちとの約束」

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11月7日(木)、さいたまスーパーアリーナで行われたWBSSバンタム級決勝で、井上尚弥(26=大橋)がノニト・ドネア(36=フィリピン)を3-0の判定で破り、トーナメント優勝を果たした。試合は井上が被弾し流血するなか、打って打たれてを繰り返し、11Rに井上が左ボディブローでダウンを奪い判定で差をつけた。

試合後の会見で、井上はドネアについて「負けられないというドネアの気持ちの強さを感じた」というが、その負けられない気持ちは2人の息子たちに対してもそうだったのだろう。

 ドネアは8日午前にツイッターをアップし、このWBSS、そして日本においての関係者に感謝を述べた。それと同時にアップされた動画では、優勝した者だけが手に入れる『モハメド・アリ・トロフィー』がドネアのホテルのリビングに置いてあり、子供がトロフィーを興味深く触っている。

 ドネアのツイッターによると、息子たちに試合の次の日の朝、ここでトロフィーが見られると約束したのだという。しかし判定で敗れトロフィーは井上に。ドネアは子供たちに自分が言ったことを守るために井上に「一晩貸してほしい」と謙虚に頼み、約束が実現したのだという。

 トロフィーにはNaoya Inoueとプレートが貼られてある。子供たちは、井上のものだと教えられたのだろう。動画で子供たちはドネアと共に並び井上に「サンキュー、ミスター・イノウエ。コングラッチュレーションズ(ありがとう、井上選手。おめでとうございます)」と感謝を伝えた。

 

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「これもまたノーサイド

 まさに歴史的な死闘だった。

 11月7日にさいたまスーパーアリーナで、ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSSバンタム級決勝が開催され、フィリピンの5階級制覇王者ノニト・ドネアを判定の末に破ったWBAIBF王者の井上尚弥が、モハメド・アリ・トロフィーを掲げた。
試合の序盤は、百戦錬磨の男ドネアの鋭い攻撃が炸裂し、2度のパンチをもらった井上は、2ラウンド目の途中に右目上からキャリア初となる出血。その影響から「ドネアが二人に見えた」(井上)中での大熱戦となったが、11ラウンド目にダウンを奪うなど、終盤に猛反撃。結局、3-0の判定勝ちでバンダム級最強の座についた。

 試合終了のゴングが鳴った直後に互いの健闘を称え合って熱い抱擁をかわした両雄の姿は、多くの人々の胸を打っている。試合終了後に「最高の試合」がトレンド入りするなど、大きな話題を呼んだツイッターでは、次のようなファンのコメントが相次いだ。

「最高に感動した」
「相手へのリスペクトを忘れない王者」
「井上を追い詰めたドネアはやはりレジェンド」
「これもまたノーサイド
「見たことのない景色を見させてくれてありがとう」
「気づいたら最後は泣いてた」
「二人にしか分からない世界があるんだろうな」
「心が震えました」
「明日から俺も頑張ろうと思えた。本当にありがとう」

 そんな多くのファンに夢を与えた井上は、自身のツイッターでこう綴っている。

「皆さん、今日は本当に熱い声援ありがとうございました。苦しい場面が山程ありましたが皆さんの声援で持ち堪えることが出来ました。このFINALでドネアと戦えたことを誇りにこれからも精進して頑張って行きますので引き続き応援宜しくお願い致します」

悪魔のような左フックだ」「タフすぎる」ドネアの母国フィリピン・メディアも井上尚弥を大絶賛!

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真の階級最強王者の称号を手にした井上尚弥への賛辞が止まらない。

 11月7日に開催されたボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSSバンタム級決勝で、5階級王者のWBAスーパー王者ノニト・ドネアと対戦したWBAIBF世界バンタム級王者の井上は、最終12ラウンドまでもつれた熱戦を判定の末に制した。
硬さもあってか序盤の井上は、百戦錬磨のドネアに主導権を握られ、2ラウンド目には左フックを受け、右目上部から出血するダメージを負ってしまう。

 それでも徐々にペースを掴んでいった井上。中盤からは徐々に相手を追い詰めると、11ラウンド目には強烈なボディーショットを見舞ってダウンを奪取。一連の巧みな試合運びもあり、判定では3-0と大差をつけて、26歳の日本人ファイターは快哉を叫んだ。

 バンダム級のレジェンドを倒した井上には、ドネアの母国フィリピンのメディアも素直に賛辞を贈っている。全国紙『Sun Star』は、「イノウエがジャッジの全会一致でドネアを倒して世界王者に」と見出しを打った記事で、次のように綴った。

「ドネアは早いラウンドで次々とハードパンチを当てていき、2ラウンド目には左フックで、イノウエの右目に開くことさえもままならないほどのダメージを負わせる最高のスタートを切った。だが、イノウエは中盤から試合を支配し、彼の持つ圧倒的なスキルとパワーを披露。11ラウンド目にはボディーに悪魔のような左フックを見舞ってドネアをダウンさせた」

 さらにフィリピンのラジオ局『ABS CBN』は、「未来の殿堂入りが約束されているファイター、ドネアは、日本の若き戦士イノウエを慌てさせたが、チャンプにはなれなかった」とレポート。さらに次のように試合の激しさを伝えた。

「まさに爆発的な12ラウンドだった。“フィリピンの閃光”は、自分よりも10歳年下で、ヘビーヒッターでもあるナオヤ・イノウエと互角に渡り合い、鋭いパンチで致命的な傷を負わせた。もしも、11ラウンド目のノックダウンがなければ、結果は異なっていたことだろう。ただ、中盤からゲームをコントロールした日本の若きファイターはタフすぎた」

 同階級の“リビングレジェンド”との打ち合いを制した井上。そのタフなパフォーマンスは、あっぱれというほかにない。

なぜ井上尚弥は制止されたのか 元世界王者・木村悠氏が指摘する「レフェリーの混乱」

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 井上尚弥(26)=大橋=がノニト・ドネア(36)=フィリピン=に勝利し、世界一の称号を手にしたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSSバンタム級決勝は、歴史に残る名勝負との呼び声も高い。一方で、11ラウンドにドネアがダウンしたシーンをめぐっては、わだかまりを残すことになった。
左ボディをヒットさせ、さらなる追撃の構えを見せた井上を、レフェリーが制止した。この時点でドネアはまだ立っていたため、なぜに止めに入ったのかと疑問の声があがった。この場面について、元WBC世界ライトフライ級王者の木村悠氏が、J-CASTニュースの取材に見解を示した。

■井上の前にレフェリーが割って入り、制止

 世界4団体(WBCWBAWBOIBF)の垣根を超えて世界最強ボクサーを決めるWBSS。2019年11月7日にさいたまスーパーアリーナで開催されたバンタム級決勝は、WBAIBF王者で3階級制覇の井上と、WBAスーパー王者で5階級制覇のドネアが戦い、壮絶な打ち合いと技術戦の末、井上が3-0の判定勝利を飾った。

 議論を呼んだのは11R、1分すぎの場面。井上が強烈な左ボディーブローを打ち込むと、ドネアの足元がよろめいた。体をひねり、背中を向ける形で回避するドネアに向かい、井上はステップを踏み込もうとした。

 だが追撃はかなわなかった。次の瞬間、井上の前にレフェリーが割って入り、制止したのだ。レフェリーと井上の胸が当たった。

 ドネアはロープ際を移動すると、コーナー付近で四つん這いになり、膝をついてダウン。レフェリーのカウントが始まる。2カウントのところでドネアは起き上がって片膝立ちになり、レフェリーの方を向いた。ドネアはついに立ち上がったが、10カウントギリギリだった。試合は再開された。

 疑問は大きく2つあがった。なぜ左ボディの後にレフェリーは井上を制止したのか。ダウン時のカウントの仕方が遅く、ロングカウントだったのではないか――。

 元WBC世界ライトフライ級王者の木村悠氏は、井上を制止したことについて次のように見解を示す。

  「レフェリーは、井上選手の左ボディが『ローブロー』に見えたのではないかと思います。ローブローをもらった選手は、今回のドネア選手のような仕草をします。ローブローが入ったドネア選手は背を向けて、レフェリーが止めに入るのを求めていたのかなと見えます」

ドネアが見せた「試合を続ける意思」

 「ローブロー」とはトランクスのベルトより下にパンチを当てる反則で、注意か警告か減点となる。ローブローは結構なダメージになるため、回復のため30秒から1分程度の中断が入る。映像で見返せば、ローブローでなく「完全に井上選手のボディーブローが決まっていた」(木村氏)と分かるが、リアルタイムでは必ずしも判別がつくわけではない。

  「流れの中でボディが入り、レフェリーも正確な判断ができなかった。私たちでも、試合を見ていてどのパンチがどこにどうヒットしたか、どれだけ効いたかは、角度によって見えないことがあります。
  
  あの左ボディも一瞬で判断がつかず、レフェリーも混乱が生じたのかもしれません。井上選手のパンチの後、なぜドネア選手があのような動きをしたのか把握できなかった。だからいったん状況確認のために間に入り、止めたのだと思います」(木村氏)

 結果、ボディーブローだったと判断し、ダウンしたドネアのカウントが始まる。数え方が遅かったのではないかという疑問について、木村氏は「そこまで遅いというのはなかったと思います」と話す。

  「ボクシングのダウンは、正確に1秒1カウントで計測するわけではありません。レフェリーの判断で試合続行するかどうかも決まります。ダウンした選手のダメージがたまっている場合に、選手自身が続けようとしてもレフェリーが止める場合もあります。
  
  しかし今回の場面は、ドネア選手も片膝立ちになって試合を続ける意思を見せ、レフェリーも続行可能と判断した。ドネア選手は、レフェリーが指で10カウントを数えるのを見てしばらく立ちませんでしたが、レフェリーとしても『休んでいる』という印象になったと思います」(同)

10カウントKOは「後味が悪い」?

 10カウントギリギリすぎて「KOだったのではないか」という見方もある。木村氏はこうした意見に理解を示しつつ、WBSS決勝という大舞台のレフェリングの難しさを指摘する。

  「通常ダウンした選手は8カウントくらいで立ち上がりますが、ドネア選手は10カウントぴったりくらいでした。確かにあれで試合終了してもおかしくはないですが、それだと後味が悪いとも言えます。
  
  今回は世界で注目されたビッグマッチでした。レフェリーも中途半端な形で試合を終わらせることはできないと、慎重になっていたと思います。ドネア選手の立つ意思、戦う意思を感じたので、ギリギリですがKOにしなかったと見えます。
  
  試合を止めなかったことで『カウントが遅いのではないか』と指摘されていますが、仮にあのボディで10カウントになったら、『レフェリー終わらせるの早いんじゃないか』という声があがった可能性もあります。それぐらい、目が離せない緊迫の一戦でした」(同)

 ドネアについても、「明らかにボディが効いていたので、できるだけ休みたかったのでしょう。だからギリギリまで立たないことにした。そこも経験を積んでいるベテランだからこその冷静さ、強かさだと思います」とその冷静さに舌を巻いた。

 勝負に「タラレバ」は禁物だが、もし井上の左ボディの後、レフェリーが制止せず試合が続いていたら、井上が畳みかけてKO勝ちもあったのだろうか――。木村氏にあえて聞いてみると「あのボディがかなり効いてましたからね。(KOは)なきにしもあらずだと思います」と話していた。

流血なければもっと早く終わっていた…井上尚弥はパッキャオ抜きも夢じゃない[畑中清詞の目]

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◇7日 ワールド・ボクシング・スーパーシリーズWBSSバンタム級決勝12回戦(さいたまスーパーアリーナ

 すごい試合だった。私の採点は尚弥116対111。1回から緊張感を持って見ていたが、さすがレジェンドとモンスターの戦い、一瞬も目が離せなかった。会場もハラハラドキドキの連続だっただろう。駆け引きにも見応えがあった。
 2回に尚弥が右目上を切って心配した。8回に傷口を広げ9回は足を痛め動きが落ちていた。なのに終盤の11回に鮮やかな左ボディーブローでダウンを奪うのだからやはりすごい。相手は5階級制覇のドネアだ。尚弥はにらみ合いの中でも緊張感を切らさなかった。

 ドネアもさすがだった。尚弥のスピードと若さを十分警戒していたのだろう。最初からパンチも大振りを避けていた。尚弥の速いジャブも距離をつぶしてショートの連打で応戦。打たれたら打ち返して尚弥のバランスを崩していた。ただ、尚弥が右目上を切らなければ試合はもう少し早く終わっていただろう。尚弥はまだまだ強くなる。パッキャオを抜くのも夢ではない。

井上尚弥「戦えたことが一番の経験」ドネアに感謝

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3階級王者のWBAIBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が5階級王者のWBA同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)に3-0の判定で勝利し、WBSS優勝を果たした。

試合後の公式会見に臨んだ井上は「試合前から言っていた世代交代を結果的には出来たかと思うが、これがボクシング。甘い世界ではないと今日の試合を通して、分かった。今日の経験を生かしてさらに頑張っていきたい。ドネア選手と戦えたことがキャリア一番の経験になる」と話した。2回に負傷した右目は試合後に縫合の処置を受けた。「骨には異常はないと思う」と説明した。

所属先の大橋秀行会長は「苦しい試合展開になった。尚弥が効いたシーンもあったが、そこからダウンを取る素晴らしい試合。タフネスも証明できた。とてつもなく大きな価値のある勝利だと思う。尚弥が大きく成長できた12ラウンドだと思う」とコメント。父の真吾トレーナーは「前半に余裕を持ってしまい、カットしてグダグダになってしまった。また初心に帰って気持ちを引き締めて、挑戦していきたい」と話した。

WBSS代表のカレ・サワーランド氏は「お互いにパンチを打ち合う素晴らしい試合になった。この12ラウンドを通してドネアの高い壁を越える井上選手の強さを見せてもらえた。世界中のメディアでこの試合の素晴らしさが話題にあがるだろう」とした。

 

井上尚弥、“捨てた”中盤に光るクレバーさ ドネアの強さ引き出した上で勝つ凄み

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アクシデントに慌てずプランを修正、井上の光るクレバーさ

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBAIBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。右目の瞼の上を切り、流血というアクシデントに見舞われながらの勝利。3年ぶりの判定勝ちとなったが、井上のまた別の凄さが際立った頂上決戦となった。
はっきりと5階級王者に苦戦した。いきなり相手をぐらつかせた第1ラウンドだが、ここに意外な罠があった。「出だしの手応えが良すぎた。ブロッキングでなんとかなると。でもフェイントからの左フックをもらって全てが狂いましたね」。好調が逆に誤算になった。

 第2ラウンド、ドネアの左フックを被弾し右目をカットした。流血するのは初めて。自身のキャリア最大ともいえるビッグマッチでのアクシデントに、慌てても当然の場面だったが、井上は決して焦らなかった。ここに井上のすごみがあった。

「正直、2ラウンドからドネアが2人に見えました」とリング上で振り返り、さらに試合後の控室では「ずっと視界がぼやけていた。精神面も含めて今日はいい経験になりましたね」と言った。

 右目の視界が効かない中で、対峙するのは左のフックをキラーブローにもつドネア。自身の右に、待ってましたとばかりに左を合わせられるシーンは容易に想像できる。窮地だが、これで逆に井上は考え方をクリアにした。

「右目が見えないイコール、右ストレートを不用意に打てない。左フックを合わせられるので、それ(ポイントアウト)しか選択肢がなかった」

 過去3戦、チャンピオン経験者をわずか441秒で葬ってきた井上。だが、この試合はKOへの誘惑を断ち切り、ポイントでの勝利へと切り替えた。ガードを高くし、相手に有効打は許さない。4回には鼻からも出血した。ここぞとばかりに圧力をかけ前進してくるドネア。だが、井上は雑にはならない。「狙ってましたね。だから不用意にいかなかった」と、ドネアの左だけはしっかりとケアした。

井上尚弥、“捨てた”中盤に光るクレバーさ ドネアの強さ引き出した上で勝つ凄み

耐久力も証明「打たれ強さは証明できた。それはそれで良かった」

 中盤のラウンドはじっと我慢し耐えた。「自分の中で、セコンドの中で、そこまでのラウンドでポイントは取っているだろうという計算があった。7、8回は捨てるラウンドにして、そのあとのラウンドでしっかり(ポイントを)とろうと」。9回にはドネアの右をもらい、はっきりと効かされた。今まで見たことのないクリンチで逃げる場面もあった。

 それでも10回には再びギアを上げ、相手のガードの上からでも手数を出した。しっかりと、はっきりとポイントを取りに行った。11回には左のボディを直撃させ、ドネアがこらえきれずダウン。この時点で勝負はあった。12回も終始攻め続けた。7~9回はドネアに取られたが、10~12ラウンドはジャッジ3人が井上につけた。結果、3-0の判定勝ち。想定通り。クレバーに、ポイント勝ちする姿からは大人のすごみがあった。

「耐久性、打たれ強さは証明できた。それはそれで良かったですね。ドネアの絶対に負けないという気持ちも感じた。これ以上いけないという警戒もしてたし」

 12ラウンド戦うのは2016年5月8日のデビッド・カルモナ(メキシコ)戦以来。以降はほとんどの試合で早い回に仕留めてきただけに、長いラウンドを戦っての耐久性に関しては一抹の不安があったが、それも払拭した。

 考えうる最悪の展開もクリアした井上。「ドネア選手と、WBSS決勝を戦えたことはキャリアで1番の経験だと思っています。こういう結果が出せて自分自身良かったと思う」と試合後は相手を称えた。ドネアは確かに強かった。だが、そんな強い相手に対して、試合中にプランを修正し遂行しきった若き統一王者の凄みもまた際立った。

浜田剛史の目】尚弥、圧勝の数試合分に値する接戦

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技術面、精神面に駆け引き。両者が12ラウンド、全力を出し尽くした素晴らしいファイトだった。その中で光ったのはドネアの経験だ。2回に右目上から出血して焦りがあり、これほど打たれたのは初めての井上に対し、倒された経験など修羅場をくぐってきたドネアは、パンチを効かされても平気な顔で次のラウンドを戦っていた。

 ドネアが左・右・左のトリプルで3発目を得意のフックではなくジャブで来たのは、井上には想定外だったのではないか。しかもジャブがストレート並みに威力があり、大振りが象徴するように、井上はリズムを崩された部分はある。それでも、全体的には自分のスタイルを崩すことなく、11回に得意の左ボディーでダウンを奪ったのは、持って生まれた勝負強さだろう。プロでは初めてと言える苦戦で、最後はダウンまで持っていくのが井上の本当の強さだと思う。

 苦戦して自信が揺らぐことはある。だが、この苦戦は井上にとって自信でしかない。倒されるかもしれない、というシーソーゲームを12ラウンド戦った経験は圧勝の数試合分に値する。米国で人気のドネアに勝ったことで評価はさらに上がり、米国へ進出してもビッグマッチが実現しやすくなる。そして、苦しんだこの日の経験が、その試合でも生かせるはずだ。(元WBC世界スーパーライト級王者)

海外メディアは井上尚弥対ドネア戦を大絶賛「年間最高試合候補」「勇気と凄まじい魂」

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ワールド・ボクシング・スーパーシリーズWBSS)の決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBAIBF世界バンタム級王者、井上尚弥(26、大橋)が5階級制覇王者のノニト・ドネア(36、フィリピン)と12ラウンドの激闘を戦い抜き、3-0判定で勝利した。2ラウンドに右目をカットするアクシデントを乗り越えての勝利を海外メディアも次々と速報で報じた。「年間最高試合の候補」と称賛したメディアもあった。
米国のCBSスポーツは「井上尚弥がドネアに立ち向かって、壁を乗り越え年間最高試合の候補となる一戦でバンタム級を統一」との見出しを取って伝えた。
「『モンスター』が、日本での戦いで右目の上をひどく切りながらも判定勝ちで生き延びた」
「不屈のレジェンドを相手に自らの偉大さを証明することを強いられた無敗の井上尚弥WBSS決勝バンタム級王座を統一し、現代における最高試合の1つを2人の共同作業で作り上げた」と激闘と井上の勝利を称えた。

 ジャッジの判定は116-111、117-109、114-113というものだったが、「多くの際どいラウンドを井上が僅差でものにしていた」と説明。だが、その一方で「37歳の誕生日までわずか1週間というドネアは、繰り返し井上に立ち向かい、日本の『モンスター』に傷を負わせ、途中、試合を止めさせるかのような場面まであった」と、ドネアが9ラウンドに右ストレートを顎にヒットさせ井上尚弥をぐらつかせたシーンがあったことを取り上げた。

「4階級のチャンピオンであるドネアは、井上を痛めつけようと立ち向かった11ラウンドの終わりにボディーショットでダウンを喫したが、信じられないことに立ち上がった。疑いなく殿堂入りできるキャリアにまた一つ素晴らしい一章を加えて見せた」と、11ラウンドに井上の左ボディに悶絶しながらも屈せず、判定にもつれこませたドネアのファイティングスピリットを賞賛した。

 さらに、この11ラウンドを詳細に描写。「ドネアの顔に苦痛が浮かんでいたがレフェリーのアーネスト・シャリフはドネアにカウント内に立ち上がれるように可能な限りチャンスを与えた」とも記し、カウントが遅かったことを指摘した。また「昨年わずかプロ16試合で3階級の世界タイトルを勝ち取った井上が、その築き上げてきた名声のすべてを証明するために試練を強いられた。世界のパウンド・フォー・パウンドのランキングに入り、ボクシング界でもっとも破壊的なパンチ力がある可能性があるとして恐れられる井上は、より大きな体格の対戦相手に長期戦を余儀なくされたのだ。一方、フェザー級までのタイトルを獲得しているドネアは、第2ラウンドに専売特許の左フックで井上(の目の上)を切り、井上の猛攻にも耐えられることを勇気をもって証明した」と、井上の苦戦とドネアの奮闘を繰り返し伝えた。

 ドネアの地元、フィリピン・スター紙は「勇気あるドネア、バンタム級タイトルマッチの一戦で井上に敗れる」との見出しを取り、「(世界的に)大評判の日本の井上尚弥に判定で敗れたがドネアが凄まじい魂を披露した」と母国の英雄を称えた。

 記事は「37歳を迎えても、まだ良い戦いができると見せつけたドネアに対し、19勝のうち16度のノックアウト勝ちを収めている26歳の地元スター(の井上)は右の眉毛を切り鼻血まで出す苦闘を見せた」と試合内容を伝えた。

「井上は強打とともに優れたボクシング選手だということを証明し、試合を通じてアグレッシブに戦い、フライ級、スーパーフライ級、バンタム級スーパーバンタム級フェザー級でタイトルを獲得してきたドネアを圧倒した。第11ラウンドにボディーショットでドネアをぐらつかせ、フィリピン選手(のドネア)からバランスを奪った。だが、ドネアは何とか立ち上がり、素晴らしい根性を示した。強烈な一撃を返して井上を揺さぶった」と、11ラウンドにダウンから立ち上がり左フックを狙い続けたシーンを絶賛した。

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松本人志井上尚弥とドネアのレフェリーに疑問ツイート「11ラウンド。ボディが効いてダウンしてないのにレフェリーがなぜ止めた?」

 「ダウンタウン」の松本人志が8日、自身のツイッターを更新。7日のプロボクシング世界戦「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSSバンタム級(53・5キロ以下)決勝12回戦」でWBA、IBF王者・井上尚弥が3―0の判定でWBAスーパー王者ノニト・ドネアを破った試合について感想をつづった。

イノウエは傑出している」「偉大なチャンピオン」“世界最強”井上尚弥アメリカの老舗誌も絶賛! ライバルからも――

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 井上尚弥が披露したプレゼンスに絶賛の声が止む気配はない。

 11月7日に行なわれたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSSバンタム級決勝で、フィリピンの5階級制覇王者ノニト・ドネアを判定の末に破った井上は、栄光のモハメド・アリ・トロフィーを掲げると同時に、WBA正規王座の3度目の防衛(スーパー王者に昇格)とIBF王座の初防衛を成し遂げ、日本人初となる2つのベルトの同時防衛に成功した。


 圧倒的優勢という見方が大半を占めた下馬評とは異なった死闘だった。「世代交代」を宣言した臨んだ大会の締めくくりで、同階級の生ける伝説とも言うべき、ドネアと対戦した井上は、第2ラウンドに左フックを右目上部にヒットされ、キャリアで初めての出血を負った。

 それでも動じることなく、立て直していった“モンスター(井上の愛称)”は、第11ラウンドで、強烈なボディーをドネアにお見舞い。この試合唯一のダウンを奪うと、ジャッジ3-0(116-111、117-109、114-113)の判定勝ちを収めた。

 ドネアとの歴史的な名勝負を演じ、バンダム級の最強となった井上には、海外のメディアや識者たちから賛辞が相次いでいる。

 この試合についてのレポートを掲載したアメリカの老舗誌『Forbes』は、「あらゆるものが詰まった戦いであり、イノウエのキャリアにとっては必要不可欠な戦いだった」と綴り、次のように井上の粘り強さを称賛した。

「日本スーパースターは、ドネアのハードな一発を受け、彼のキャリアの中で初めて、リングで体勢が揺らいだように見えた。しかし、イノウエは厳しいラウンドを耐え凌ぐ素晴らしい闘魂を示し、最終的に圧倒的な勢いで試合をコントロール。そして、11ラウンド目にドネアに悪魔的なボディーでリングに落とした」
 

 さらに「このドネアとの経験がイノウエをより良くする」と分析した同誌は、「彼がどれほど、偉大なチャンピオンでありファイターであるかを疑いもなく証明された」と褒めちぎっている。

 ライバルからも賛辞の声が上がっている。英衛星放送『Sky Sports』のアナリストでありながら、井上との対戦経験もあるバンダム級の英国人ボクサー、ジェイミー・マクドネルのトレーナーを務めているデイブ・コールドウェルは、自身のツイッターで「偉大な二人のファイターによる素晴らしい戦い」とつぶやき、さらにこう続けた。

「ナオヤ・イノウエとノニト・ドネアのボクシングは最高だった。互いに強烈なパンチを当てながらも、非常にインテリジェントに富んでいた。実に愛すべきものだ。とくにイノウエは傑出していて、彼はドネアと戦いをしたことで、さらに改善され、強くなっていくはずだ」

 スピード、パワー、テクニック、そして知性と高次元のブレンドを見せた井上。その戦いぶりに世界が驚いている。

激闘のドネアが一夜明け10連続ツイート 試合後の井上との感動秘話明かす

 

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井上圧倒的有利といわれる中で、2回に左フックで右目上を切り裂き、9回には右カウンターを決めるなど追い詰めたドネア。11回に左ボディーでダウンし、KO寸前に追い込まれたが、最後まで戦い抜いた姿に観客からは万雷の拍手が送られた。

 試合後はダメージが深く「(井上は)真のチャンピオン」など勝者をたたえるコメントを陣営に託し、会見することなく病院へ直行していた。

 一夜明けてツイッターを更新。前半5つのツイートでは関係者、そして温かく迎えてくれた開催国日本への感謝を伝えた。

 そして後半、家族に関しての投稿となる。「最後に私の愛する家族へ。私は『モハメド・アリ・トロフィー』を獲得するために日本に来た。息子たちにそれをこの日の朝に見せると約束していた。だからイノウエに一晩だけ貸してくださいと涙ながらにお願いしました。私のためではなく、私の言葉のために」とツイート。

 「それは息子たちの人生の教訓となるでしょう。ベストを尽くしても足りないことがある。勝つこともあれば、負けることもある」とそう願った理由を説明。「息子たちは私たちが決して家に持ち帰ることができないトロフィーを見て、もっとハードにトレーニングに励みたいという意味を理解するでしょう。そして私は試合について話した。あきらめるよりも、命を懸けて闘うことの方が素晴らしいと。私たちは常に闘います」と決意を記した。

 最後のツイートには優勝者「NAOYA INOUE」の名前が刻まれたトロフィーに触れ、ドネアと抱き合う息子2人の動画。井上がドネアの願いを受け入れ、トロフィーを貸し出したことが明かされた。

 頂上決戦にふさわしい激闘を繰り広げ、試合後のリングでは二度抱擁して敬意を表した両雄。お互いへのリスペクトはリングを降りた後も続いていた。

井上尚弥、家族で掴んだV 9回ピンチで“初体験”を告白「息子の顔が一瞬よぎった」

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ドネア戦の死闘から一夜、大橋ジムで会見「一睡もできてない。不思議な感覚」

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズWBSS)のバンタム級決勝を制したWBAIBF王者の井上尚弥(大橋)が8日、横浜市内の所属ジムで一夜明け会見を行った。前夜はWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。自身3年半ぶりとなった12ラウンドの死闘を振り返った。

「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。2回にはドネア自慢の左フックを受け、右目上をカットした。ボクサー人生初のアクシデントで流血。5針を縫う激闘から一夜、心境を吐露した。

「眠いです。一睡もできていない。眠いけど、アドレナリンで眠れない不思議な感覚です」と語った尚弥。「ちょこちょこ打たれたので、後頭部にちょっと痛みがある。今までにない体の状態」としながら「心地がいいですね。やっと世界戦をやれた、ボクサーになれたという感じです。傷があって。変な気持ちですね」と独特の表現で充実感をにじませた。

 激闘の裏で家族の支えがおおきかったという。「9回のピンチを乗り越えられたのは、息子(2歳の明波君)の存在が大きい。バチンと効いて、息子の顔が一瞬よぎった。初めてですね。やっぱり家族の存在がボクシングに与える影響はデカいなと」と明かした。「これから家族とゆっくりしながら普通の生活がしたい。平和な日常が戻ってくる嬉しさを噛みしめたい」と笑った。

 セミファイナルでは、弟・拓真(大橋)がWBC同級王座統一戦で正規王者ノルディ・ウーバーリに判定負けした。WBC王座を巡っては、23日(日本時間24日)に米ラスベガスで、前WBC王者ルイス・ネリ(メキシコ)と前IBF王者エマヌエル・ロドリゲスが挑戦者決定戦で激突。勝者がウーバーリに挑戦することが基本線だが、井上は試合後のリング上でウーバーリへの敵討ちを宣言した。

 この日も「しばらくバンタム級に残って、まだまだやりたい選手がいる。スーパーバンタム級が適正階級だと思ったら陣営と相談したい」とした上で「自分はウーバーリとやりたい。気持ち的には拓真の敵討ちがしたい」と改めて挑戦状を送った。

 WBAWBCIBFWBOの主要4団体のうち、現在のバンタム級は井上がWBAスーパー、IBFの2団体を保持。WBC王者にウーバーリ、WBO王者にはゾラニ・テテ(南アフリカ)がいる。

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 ―前の試合で拓真が苦戦していた。

 「けっこうしんどいものがあった。アップに集中できなくて、8R目からテレビを消して、集中しようかなと。気持ち的にはいつもと違う複雑な気持ちでリング上がった」

 ―出だしは。

 「出だしの手応えはよすぎたな、と。ブロッキングで何とかなるかなって思った。ただ、フェイントからの左フックをもらったので、それで全て狂いました。うまかったですね。2Rからずっとぼやけた状態で戦っていたが、精神面も含めてきょうはいい経験になった。右目が見えないイコール、右ストレートを不用意に打てない。左フックを合わされますし。本当に選択肢がなかった」

 ―ドネアのパンチは。

 「効いてますからね…でもガードの上からは驚くようなパンチはなかった。2回のやつは効いてないんですよ。効いたのは、中盤のふらついたやつ(9回の右)ですかね」

 ―動揺はなかった?

 「パニックはなかったですね。(9回のパンチは)それまでのドネアのダメージに蓄積もあったのであれくらいで済んだけど、あれを序盤に食らっていたら、分からない展開でした。耐久性とか打たれ強さも証明できた。ドネアも打たれ強かったですね。絶対に負けないという気持ちも感じた」

 ―ウバーリへの敵討ちは?

 「心境はもう、やりたいですよね。次? タイミングもあるし、カットしているので。歓迎? まじすか。本当に実現に向かうように行きたいですけどね」

 ―しびれた試合だったか。

 「めちゃくちゃ楽しかったですよ」